あの作曲家 2
バレエ音楽《白鳥の湖》
全四幕、三十一曲からできているが、第二幕での、王子とオデットの〈グラン・パ・ド・ドゥ〉や、リズミカルな〈四羽の白鳥たちの踊り〉は、じつに魅力的な曲となっている。
ところで、現在、世界各地で頻繁に上演されているこのバレエが、一八七七年の2月20日の初演のときには、惨憺たる失敗であった。
それは、あの作曲家の音楽が悪かったのではなく、振付けや踊り手が良くなかったためである。
そのことを見抜いた不世出のダンサー兼名振付師のペティパは、一八九五年の一月に、このバレエを蘇演し、マリインスキー劇場(キーロフ劇場)の目の肥えた観衆を完全に魅了したのだった。